文市の小箱茶室
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Link:2006/08/27 07 腕時計
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Link:2006/08/27 13 瀞川平
Link:2006/08/27 15 GPSナビ
Link:2006/08/27 16 特急北近畿
朝起きて時刻表を見ると一番列車は間に合いません。次の列車は。接続からすると、小一時間余裕があります。
ジンのCDに押されて棚から転がり出て来た腕時計は、儀象堂で自分が組み立てた自動巻です。む、久しいな、これをしていこう。
ロードと折り畳みのどちらか迷います。ロードで爽快に走るのは気持ち良さそうだけれど、距離が少ないから走り足りなくなりそう、折り畳みにするかな。Bianchi Fretta Monocoqueを持って部屋を出ます。
甲子園口駅の近くのコンビニでおにぎりとトマトジュースを買います。青春18きっぷに五回目の日付印を押してもらい、輪行します。おにぎりは尼崎に着く前に食べ終えてしまいます。福知山線に乗り換えます。これも久しぶりのZaurusを取り出し、EBtliteを立ち上げます。おお、軽快だな。keyhelper.confを書き換えます。
福知山乗継が26分待ち、改札を出てぶらつきます。高架駅に変わってしまっていて、駅そばはありません。んんん。ホームに戻り、山陰線に乗ります。座れない、どころかすごい人で列車は込み合っています。なんだなんだ。一眼を持った鉄な人はごく一部だし、海水浴って風でもないし、城崎なら普通は特急使うだろうに。乗客が多いのはまあ悪いことじゃないけれど、いつもと勝手が違うので戸惑います。八鹿までは小一時間です。和田山はいつものように停車時間がなく、駅弁は買えません。ま、ハンガーノックになる前にループ橋を越えて道の駅まで走り抜けば昼食にありつけるでしょう。満員の普通列車から八鹿駅で下車、改札を出て自転車を組み立てます。出発。
Link:2006/08/27 但馬高原植物園
八鹿駅からは南西に出て、国道9号に突き当たるまで走ります。国道に入ると西へまっすぐです。
見覚えのある寺があります。ん、木蓮の寺じゃなかったかな。他にも記憶があります。たしか花の寺を巡ってこの道は逆方向に走った記憶があります。但馬の桜巡りだったかな。
ゆるやかな上り道です。んー。ロードの方がよかったかも。走りに重さを感じます。まあ急な上りじゃないし。そう思いながら走り続けるのですけれど、けっこう運動です。後ろを振り返ると、それなりの坂道なんだよな、こういうときって。最初がゆるやかで、激坂はないからなんとなく速いペースで回していくけれど、実は負荷はけっこうあるというパターン。兵庫の屋根氷ノ山とか、ハチ北高原国際スキー場とか看板を見ると、兵庫とは言えずいぶん遠くへ来たものだと実感します。
けっこう走って、道は明らかな上りになります。登坂車線を上ります。ジンの「雷音」を思わず知らず口ずさみながら上ります。上って上って、ループ橋です。下りは楽しいループ橋ですけれど、上りで走るのはなかなかです。
Link:2006/08/27 但馬高原植物園
ループ橋を過ぎた先150mから再び登坂車線です。この上りがループ橋よりしんどいです。荷を積んだ10トントラックも重そうに登坂車線を這い上っています。上った先はトンネル。歩道も走れない、1.2kmちょっとの長さのトンネルです。シートポストクランプのすぐ下のフレームに取り付けた後部赤色灯を点滅させてトンネルに突入します。前半は上りです。乗用車のマナーが良く、幸い走りやすいです。助かった。後半下りに入って路面の荒れが怖いものの、無事トンネルを抜けました。
トンネルを出ると急な下り坂、斜度6%の標識があります。谷底まで一気に下り切った所が道の駅ハチ北でした。
丁度正午を10分ほど回ったところです。道の駅に入って昼食にします。
茶そばを頼んで相席のテーブルにつくと、からだがギシギシいっているのに気づきます。短い距離だけどロード向きのコースだったかも。それとも一週自転車休んだだけで身体がなまってるのかな。たぶんずっと上りだったのが効いているんだろうな。
ここは兵庫県の屋根と言われる氷ノ山、鉢伏山の北側の高原です。ハチ北高原、兎和野高原にはさまれた瀞川平高原にある、但馬高原植物園が今日の目的地です。
Link:2006/08/27 但馬高原植物園
道の駅から下り、車通りのない道へと左折します。激坂の始まりです。激坂とは言え、ゲレンデまで自動車が通れればいいというような作りの道路で、自転車にはつらいです。日陰が少なく、峠道の風情もありません。
今日のグルグルソングはジンの「雷音」です。「瞬発的直線的眼光雷音、突発的真向的言動ライオン」というように。グレーチングを乗り越えるときは「クラッシャーin the sky」です。
激坂を登り続けて小一時間、瀞川平の核心、和池の大カツラがある但馬高原植物園に到着です。
園内は様々な花が咲き、散策は気持ち良いです。
瀞川平は、標高1039mの瀞川山の中腹に広がる高原地帯です。和池の地名の由来は、祖父孝徳天皇を射たと誤解されて但馬の山谷に追われた兎束殿が住み、池の大蛇を鎮めて「やわらぎの池」とし、以来繁栄の地となったという伝承に由来しているそうです。
大カツラに到着です。すごい!屋久島に来たときの感動です。緑の苔に覆われた巨木、豊かな湧水。飲んでみると、おいしい!
とてもやわらかで、澄んでいます。素晴らしい水です。
大カツラの迫力に呆然とします。兵庫県にもこんなすごい自然があるんだ。
植物園の庭に戻り、ベンチに座って休みます。このベンチはオーナー制だそうで、寄付者の名前入です。
和池(わち)の大カツラは、渓流にまたがって成長したカツラの巨木で、幹周りは16mです。和池の大カツラの上手から日量約5000tの水がこんこんと湧き出ています。水温約10℃、純度の高い軟水です。
Link:2006/08/27 但馬高原植物園
帰路はナビを試すことにします。
ところが駅検索ができません。なんかID聞かれます。別料金なのかなあ。
しかたなく、八鹿の郵便局を目的地にします。出発地は現在地。これをするのに手間取りました。
ルートナビ開始。「まもなく右方向です」とうるさくしゃべります。まだ発車してないっちゅーのに。ヘルメットとグローブ装着、走りだします。ナビはうるさく「300m先、右方向です」などとしゃべります。激坂下るんだから路面に集中するため静かにしてほしい、危ないよ。音声止めようとすると、「移動中に操作しないでください」と怒られます。やってられん。
無視して走りに集中します。高原を見下ろす景色は素晴らしいです。
坂道を蛇行する道路で、一々「まもなく右斜め方向です」などとしゃべるのはもう気にしないことにします。
県道にぶつかるところで「まもなく右方向です」と言われたときに、初めてまともなことをしゃべったように感じます。このナビが悪いのではなく、車のナビはたしかにこんなものだったような気がします。してみると、自動車では便利至極に感じるナビが、自転車では蛇足でしかないというのは、用途というか、使う側の事情が違うからなのでしょう。自動車では流れに乗って走ることを要求されます。自転車ではいつでも気軽に路肩によせて立ち止まれます。自動車は目的地への移動手段としての合理性が重要で、自転車ツーリングでは走りそのものが重要な楽しみです。自転車では脇道を自由に抜けていけます。ナビの道路は自転車にとってひどく走りにくい道だったり、自転車モードにしていても自転車進入禁止のルートを案内されることがありえます。自転車にハンディGPSを付ける目的は、たとえばぼくの場合、一にスピードメーター替わり、二にトラックログを保存してWeb公開すること、三に現在進んでいる方向確認、四に今現在地図上のどこにいるかの確認、五にヒルクルイムでの高度確認というったところで、ナビなど機能はあっても使わないものの代表です。
走っていると、二度目のバッテリー警告が出ました。一度目は二時間ほどで出ました。カタログスペックではナビで4時間保つことになっていますけれど、液晶画面のバックライトの輝度を無理に下げたりはしていないので、カタログスペックより短いものと思われます。結局、国道9号線を走っている途中でバッテリー切れで電源が落ちてしまいました。バッテリーを交換もしくは充電と警告が出ていましたけれど、乾電池ではなく専用のリチウム電池ですから、入手性はすこぶる悪いです。店頭在庫のある店は日本に片手以下の数じゃないでしょうか。自転車では充電というのも無理な話です。おもちゃとしては、よくしゃべるし、画面は直射日光下では見にくいけれど表示はリッチだし、いわゆるナビが自転車でも楽しめるという意味で楽しいです。正直、実用性はeTrex VISTA Cと同じ土俵で比べられるようなものではないでしょう。
スピードメーターとして使えないのが致命的、電池が保たず乾電池に交換できないのが致命的、雨などの水しぶきで一発故障してしまうのが致命的、ハンドルにマウントした状態で自転車を倒しただけで液晶が割れてしまうのが致命的、走行中にズーム操作でも文句言われるのがウザい、カシミール3Dに普通に連携できないのが致命的、画面が晴天下で見にくいのが致命的、といったところでしょうか。ZaurusのCF GPSカードのようにZaurusのノイズでまともにGPSの電波を拾えなかったりすることはないし、他のPocketPCのように電池が保たないこともないので、MIOは自転車GPSナビとしてはベストチョイスではあります。Jornada568を作ったMITACの製品ですから、PocketPCとしての出来も信頼に足るものだと思います。鷄を割くに牛刀というのも遊び心があれば楽しいものではあるでしょう。
Link:2006/08/27 但馬高原植物園
国道9号線を東へと走ります。ひめしゃが乙女の湯に入ろうかとも思っていたのですけれど、時間もだいぶ過ぎているし、そのまま走り過ぎてしまいます。
1524八鹿の普通列車に乗れたらと思っていたものの、16時になりそうな時間です。下り基調の道をくるくる回して走り抜けて行きます。んー、つぎの各駅を待つのと北近畿に乗ってしまうのでは到着が2時間近い差がつくなあ。八鹿駅に到着、3分後の1601に北近畿16号新大阪行が発車します。座れるなら乗ろう。手早く折り畳んで、とりあえず18きっぷで改札を通ります。跨線橋を渡るうちに特急北近畿が入線します。なんとか座れそうだ。乗車して車両最後尾に自転車を置き、空席に座ります。車掌が来るのを待って、乗車券と特急券を買い求めます。んー、結構疲れたなあ。
靴を脱いでリラックスします。Zaurusを取り出してぷちぷち輪行記を綴ります。
Link:2006/08/27 但馬高原植物園
今日のルート
ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk60827.trk trk60827.zip 14,639bytes)をカシミール3Dで表示し、注記したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
総上昇量848m、距離は57.4km、移動時間2h56m、停止時間1h58m、最高速度50.1km/h、移動平均速度は19.6km/h、全体平均速度11.7km/hでした。
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文市(あやち)=青野宣昭