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西宮市縦走

輪行写真


武庫川

午後から自転車に乗ります。
武庫川サイクリングロードに下りて走ります。今日はどこまで行こう。このままずっと。
武庫川サイクリングロードの北端からさらに北上、武庫川右岸から左岸に移って、宝塚に入ります。宝塚音楽学校の生徒が数人連れだって歩いています。派手な制服ではありませんけれど、目立ちます。


宝塚

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宝塚駅の前で、にぎやかな歌声が聞こえます。なんだろう。気になって停まっり、横断歩道を渡って駅に行ってみます。構内ホール部分で大勢で歌っています。ミュージカルの歌のようです。何かのデモンストレーションかな?「ボン・ボヤージュ!!」と繰り返す歌詞に、全身で溌剌と歌っています。20人もいるでしょうか、大半が少女です。学校の演劇にしてはミュージカル。歌は佳境に差しかかり、見物人は黒山の人だかりとなります。歌が終わってからチラシをもらうと、「ソリオ ミュージカルシアター Bon Voyage MUSICAL FESTIVAL in TAKARAZUKA」とあります。再来週末公演のミュージカルのようです。それにしても、元気というか、生き生きとしたパワーが弾けていました。あんな風に、激しく楽しく踊って歌う一人一人を見てしまうと、自分はどうだろうとふと思います。古びて傾いて薄れて消えかけてないかい、と。


赤坂峠

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先へ進みます。元気をもらって、このまま赤坂峠を越え山口町まで走ることにします。西宮市から伊丹市-宝塚市を経由して西宮市北部の西宮名塩と山口町へと走ります。西宮市は阪神間だけでなく、神戸市北区のさらに北にも広がっているのです。地元西宮市と言っても、山口町は中国道の西宮北インター、有馬温泉より北、三田の隣です。自転車ではなかなか行く機会がありません。
武庫川沿いに走ります。宝塚までは北上ですけれど、ここからは西へ道は進みます。狭い上り道は路肩が狭く、車通りが多めで、大型トラックもよく走るため、自転車には優しくない道です。それでも43号線の排気ガス特濃地帯を行くよりは良いと思います。午前中は晴れて布団も干せたのに、頭上には雨雲が広がり、ポツポツ雨が降ってきています。六甲山の北側なので、神戸とはたいてい天気が違ってくるのです。
走っているうちに、雪に変わります。あー雪だね。ハンドルに掛けたバッグに白い結晶が跳ねます。路面は少し濡れている程度で、凍結もなく、ビショビショでもないので、ほとんど気にならず走ります。六甲山を登る道に比べたら、ごくゆるやかな上り道です。左に右に折り返して上り、しばらくゆるやかな上りを走って行くと、赤坂峠を越えられます。峠を越えるとゆるやかな下りの広い道に変わります。足先に痛みを感じる寒さがきます。シューカバーを付けていませんでした。さすがに冬です。


ほうれんそう

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景色は六甲山塊の裏から、三田のような山間の田園風景に近い物に変わります。西宮北インターを過ぎて下りて行くと、濃厚ラーメンで有名な「ほうれんそう」が左手にあります。昼を大分回っているので、食べることにします。何年も前から行こうと思いつつここまで来る機会がなく、今日が初めてです。
ほうれんそうに入り、カウンターに座ってラーメンを注文します。ぼくはドロドロこってりは好きではなく、あっさり味のラーメンが好みなのですけれど、一走りしているので食べられるでしょう。
テーブルには、スープを軽く底からかきまわして食べるようカードが立っています。出てきたラーメンを軽くかきまぜます。スープを口にすると、濃いめの味がなかなか旨いです。ありゃ、嫌いなタイプだと思っていたけど、これはいいじゃん。麺もそんなに細くなく、違和感なく食べ切りました。完食、水を何杯か飲んでから出発します。


西宮市-神戸市

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ここからどちらに行くか決めていません。「ほうれんそう」を出て、鞄からシューカバーを取り出して装着します。これでどこでも走れるな。三田へ進むか、岡場に抜けて唐櫃台に行くか、藤原台の西へ走って吉川方面まで走るか、それとも。
今日は、西宮市ポタリングと決めます。西宮市の奥の奥まで行こう。三田は年末に走ったから、今日は逆。うん、有馬温泉まで上ろう。
元来た方向へ走りだします。つい、先程の道をどんどん戻ってしまいそうになり、あわてて有馬温泉方面へ針路変更します。小川沿いにまっすぐ六甲山塊目指して走ります。家がまばらになり、えらく田舎な風景に変わって行きます。これが西宮市の端っこだな。
人家が途切れたなと思ううち、神戸市の標識が立っています。西宮市はここまで、ここから神戸市北区です。標識から町が始まります。有馬温泉です。神鉄の有馬温泉駅まで上り、さらに温泉街の中心まで登ります。今日は金泉に入るかな。


有馬温泉

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昔の建物の有馬温泉会館のときは何度も利用していたのに、新しい金泉の建物になってからは初めてです。中に入ると人、人、人。とても混んでいます。風呂は二階になっています。浴槽も人が鈴なりです。うーん、昔の建物も混んでいたけど、もっとのんびりした感じだったような気がします。二階の休憩室とか一寝入りできたんだけど、そんな感じじゃなくなっています。
鉄分の多い錆色のお湯に浸かります。いい湯だ。この温泉はやっぱり素晴らしい。身体が気持ち良く温まります。
身体と頭をよく洗い、さくっと撤収します。混んでいてのんびりできません。


有馬わんわんランド

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外に出てGPSの電源を入れると表示がおかしいです。地図が出ない?スクロールすると北方領土が見えます。なぜか太平洋の真ん中にされてしまったようです。一度電源を入れ直すまで直りませんでした。
有馬温泉からはワンだガーデンまで登りです。しずしずと登ります。せっかく温泉に入ったのに、どうしてもここで汗をかくのです。有馬温泉駅から輪行という手もありますけれど、神鉄では新開地経由で、とても遠回りになります。谷上から北神急行電鉄で新神戸に出ても、結局三宮経由です。自走で帰ってしまった方がずっと近いのです。


蓬莱峡

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下りに転じます。ここからは延々下りです。六甲山塊の花崗岩質の崖を眺めながらの爽快なダウンヒルです、夏なら。今は冬、首までチャックを閉め、防寒万全の態勢で挑みます。下る下る下る、こんなに登ったっけ?と思うほど下り続けます。途中県道82号を越えて行くか少し迷います。時間が4時過ぎていたらやめようと時計を見るともう5時でした。うわ、この時間から六甲山塊越えはさすがにようやらん。まっすぐ宝塚へ下りることにします。下りる下りる下りる。
宝塚まで戻り、逆瀬川から西宮北口方面へ走り、瓦木で線路を越えます。あー、夕食どうしよう。2号線にぶつかってからしばし考え、甲子園口へ行きます。


ZAKKAフェ

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甲子園口駅前商店街の「The CaFe」に入ります。喫茶店とSANTA FEな雑貨なお店です。初めて入りましたけれど、ベイクドチーズCAKEとコーヒーに満足してくつろぎます。SL-C3000でEBtを立ち上げ、輪行記をぷちぷち綴ります。


今日のルート

ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk50130.trk trk50130.zip 13,867bytes)をカシミール3Dで表示し、注記したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
距離は約51km、移動時間3h41m、停止時間1h10m、総上昇量683mでした。
輪行写真


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文市(あやち)=青野宣昭