文市の小箱茶室
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●武蔵の里
智頭急行
朝起きて地図を鞄に入れて部屋を出ます。120円切符を買って改札を抜けると甲子園口のホームには下り電車が着いていました。乗車します。
西宮で快速姫路行に乗り換えます。姫路ですぐの待ち合わせで上郡行に乗り移ります。朝食食べていないので腹が減っています。車内で上郡まで乗車券を買います。
上郡でホームの前まで歩くと智頭急行です。いくつかパンフレットをもらいます。平福まできっぷを買います。パンフレットと地図を並べて、発車まで今日のプランを練ります。
智頭急行は各駅停車でもまるでゴムタイヤのような乗り心地です。緑の山々が美しいです。トンネルをいくつも抜けると佐用です。佐用の次が平福になります。
平福
平福駅を降り、自転車を組み立てます。小さなホームの無人駅は、正面に回ると立派な額が掛けられています。少し戻った小さな橋のたもとの六地蔵の前が、武蔵初決闘の地だそうです。佐用川がさらさらと流れ、なんとも良い雰囲気の田舎です。
道の駅まで戻り、柏餅を買ってかぶりつきます。ようやく人心地ついて、出発です。しゃくなげの里まで踏みます。
しゃくなげの里
入場料を払って入ります。急な山の斜面に様々なしゃくなげがびっしりと植えられています。下の方はしおれ始めていましたけれど、第三展望台付近は見頃で、豪勢なしゃくなげの花が沢山開いています。
シャクナゲはツツジ科シャクナゲ属で、原種は約800種余もあり、ネパール、シッキム、ブータンからミャンマー北部、中国雲南省、四川省の標高1000-4000m地帯に多くが自生しているそうです。
しゃくなげの里には、ツクシシャクナゲ、ホンシャクナゲ中心とし、ヤクシマシャクナゲホソバシャクナゲといった日本のシャクナゲと、交配種和田シャクナゲ、外国交配種の代表的な品種ホテイ、ジンマリー、バルカン、プレジデントルーズベルト、パープルスレンダー等が植えられているそうです。
しゃくなげの里を出て、すぐ手前の分岐に戻ります。瞬間最大40km/hだして、分岐から上って行こうとすると脚が妙に辛いです。しゃくなげの里の斜面を徒歩で上り下りして慣れない筋肉を使ったせいでしょうか。ギアをローに落とします。
美作入り
アップダウンというより小さな峠を過ぎると山懐に抱かれた緑の里が続いています。良い感じ。気持ち良くBD-1のペダルを踏みます。
鎌坂峠との分岐で直進の舗装路を進み、樹齢400年というスダジイの巨木を過ぎると、峠道に差しかかります。細くなる道を上り、峠に着きます。ここから岡山県です。
東美作の宿場、大原の南に武蔵生誕の地だという宮本があります。
峠を過ぎた先で荒れた細い道が終わり広い道路になります。風になります
武蔵の里
里まで下りて音が戻ると、智頭急行の線路をくぐります。武蔵が作った鍔をモチーフとしたという独特の形の屋根の建物、武蔵武道館が見えて来ます。讃甘(さのも)神社のすぐ先に武蔵生家があり、色々な記念碑が並んでいます。(英雄を生み出す固有結界)という言葉が勝手に頭に浮かびます。源氏物語というフィクションも凄い力を持っていますけれど、吉川英治の小説も大変なものです。講談、小説、テレビドラマ。もっとも武蔵は実在の人物です。剣豪として特異なのは、五輪書のようなテキストをきっちり残していることと、「ヘタウマ」で魅力ある絵や書を残していることでしょうか。伝えることは大事なのだと教えられます。
ミーハーに記念写真など撮りながら回ります。武蔵資料館に入って椅子に座って休みます。武蔵の絵の複製品がずらり並んで楽しめます。上手いじゃん。下手なのは達磨だけか。というか、白隠と比べてしまうから下手と言うか、気迫が足りないように感じてしまうのでしょう。白隠のは凄いから。
クアガーデン武蔵の里の1階の食堂に入ってカツ丼を頼みます。ようやくきっちり燃料補給です。
因幡街道大原宿
北上し因幡街道大原宿に入り、宿場町の景観を楽しみます。播磨と因幡を結ぶ道は江戸時代は鳥取藩主の江戸参勤の道となり、ここ古町は小原宿と呼ばれていたそうです。明治中期も「運輸交通頻繁にして旅客の本村(大原村)に宿泊するもの日々平均八九十人下らざりし」と英田郡誌に書かれていたそうです。町並はナマコ壁だけでなく、二階の出桁(だしげた)、袖壁(そでかべ)、そして虫籠窓(むしこまど)が特徴です。袖壁が雲形紋なのは「火返し」と言って防火の願いを託したものだそうです。二階部分に見える虫籠窓の中は、低い物置になっているそうです。
大原宿を抜け、国道を戻って大原駅で水分を補給します。まだ時間があるので、ここから東粟倉村に登ることにします。
東粟倉村
わずか上り基調の道を進みます。田んぼにレンゲが生えています。智頭急行沿いの国道373号は狭いのにダンプが何台も走っていたので、こちらの道の方が静かで安心です。そのかわり東粟倉村と西粟倉村の境でゴザイ峠を越えることになるはずです。
かすかに上って行くと、大きな村役場を過ぎ、「青野」という地名になります。青野神社というのがあるようです。道の右の川の向こうには、こぶしの群生地があります。「こぶしの里 後山」という滞在型山村リゾート用施設もあるようです。この国道429号線をずっと進むとベルピール自然公園があり、公園の入口に宮本武蔵山牢跡の碑が立っているそうですけれど、武蔵の姉、お吟が幽閉されていたという山牢跡だそうです。なんだかなー。
道仙寺の標識を見て道を左に折れて国道を離れます。新しい広い道で日差しをさえぎるものもなく、きびしい上りです。このあたりの大根畑は開墾の結果できたものだそうです。ギアをローに落として黙って登ります。最後に急坂を進んで道仙寺です。
後山(うしろやま)を管理する修験道の本坊で、鎌倉時代に開かれた真言宗の古刹らしいです。後山は例によって役小角の開基による山岳信仰の霊山で、西の大峰山として知られており、毎年9月7-8日の大祭には道仙寺護摩堂と奥の院に修験者が集まり大護摩供養が営まれるそうです。
戻って林家住宅へ向かいます。重要文化財のカヤ葺きの大屋根は葺き直しなのか、手入れの最中でよく見えませんでした。水を口にして、先へすすみ峠を目指します。
さあそろそろ峠のきつい登りかな、と思いながら登り坂を踏んで行くと、林道に合流し、下りになってしまいます。あれ、これから峠の登りかと思ったのに。どうも六甲山を基準に考えるのが良くないのでしょう。
下って下って下った先は西粟倉村です。道の駅を見て、智頭急行あわくら温泉駅に行きます。17:10,18:31,19:13と1時間に1本です。むむ、17:10しかないな。
粟倉温泉 黄金泉
てるすたえきちょに教えてもらった温泉に行くことにします。駅から1.4kmと少し離れます。踏んで行くと、予想よりちょっとさびれた感じの黄金泉がありました。
早速温泉に入ります。露天(屋根付)風呂で泡が出るようになっていて、ゆったり座って、正面の景色を眺められます。山肌を借景にしていて、新緑が美しいです。泉質は弱放射能冷鉱泉だそうです。普通のお風呂の水のような感触です。
のんびりと温泉に漬かっていると、身体の疲れが柔らかく癒されていきます。いいな。
風呂をあがると肌がつるつるしています。やはり普通の風呂でなく温泉です。黄金泉に隣接した駅そば風そば屋でてんぷらそばを頼みます。甘くて濃いつゆに細いそばです。
智頭急行
あわくら温泉駅に戻り、ふと見上げると駅には既に列車が停まっていました。なんだかバスみたい。車内はガラガラなので、ボックス席を占領します。LXをとりだしぷちぷち。温泉の香りが心地良く身体を包みます。
今日のルート
ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk40508.trk trk40508.zip 12,145bytes)をカシミール3Dで表示し、注記したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
距離は39.7km、移動平均速度は15.1km/h、移動時間2h38m、停止時間2h19m、全体平均速度8.0km/h、最高速度52.5km/h、総上昇量763mでした。
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文市(あやち)=青野宣昭