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神子畑−播磨新宮

輪行写真


BD-1C修理

台風が通り過ぎ、夏の暑い一日が始まります。
6時起き、ゆっくり朝食をとってから出発、甲子園口から輪行し、尼崎で福知山線に乗り換えます。
終点福知山で播但線に乗り換え、新井(にい)駅を目指します。
今日はBD-1Cの出動です。通勤自転車に使っているうちに、ブレーキレバーとワイヤーを痛めてしまい、リアブレーキが戻りにくくなってしまいました。サンワに持って行って交換してもらいました。純正と同じ形状のDeoreのレバーになりました。
愛用のBD-1C 2000年モデルですが、基本的に無改造で乗っています。壊れた所は仕方ないので交換してもらっています。今までに、後輪折り畳み防止のフックとフロントギアカバーが割れてしまったので交換してもらいました。それ以外は最初に買った時のまんまです。
タイヤは最初に交換したときがMAXXIS Birdyで、その後も擦り減る度に同じもので取り替えています。そろそろまた後輪は履き替えないとすりへってつるつるです。
あっぱくさんのBD-3のフロントフォークの股にクラックが入ったそうです。そんなこともあるんだ。部品代45K円だそうです。
ぼくのBD-1は元気です。たとえ壊れたとしても、十分モトはとっている気もしますけれど。


輪行

輪行写真
福知山で20分の待ち合わせの山陰本線に乗り換えます。5駅で和田山ですけれど、上夜久野で待たされます。この微妙な遅れのため、和田山の乗り換えがギリギリになり、駅弁が買えませんでした。播但線に乗り込み、新井で降ります。


新井

輪行写真
まずは食料と水を確保するため、道の駅朝来へ戻ります。黒豆パンと黒豆大福、水を買い込んで、出発です。新井駅前を通り過ぎて進むと、播但線を走る特急はまかぜとすれ違います。単線の播但線の鉄橋は、赤黒く錆びた姿を見せています。



輪行写真
道をたどり、神子畑を目指します。右手を仰ぎ見ると、さのう高原からパラグライダーが降りて来ます。うわあ、楽しそう。
さのう高原はあってもうのう高原や亜脳高原は見当たりません。
みちはわずかずつ上り気味に続いていきます。
道の横には落石注意の標識がしばしば見えますけれど、本当に落石があったら自転車では避け切れないような気がします。


鋳鉄橋

輪行写真
汗をかきながらすすむと、神子畑鋳鉄橋が見て来ました。ちいさな古い馬車道の鉄橋です。明治18年、フランス技師団の指導の下に作られたそうです。小さいながらも、アーチ形の姿は美しいです。
バイクが上から1-2台下りてきました。周りを緑に囲まれた、ツーリングに良い道です。


神子畑選鉱所

輪行写真
神子畑鋳鉄橋を過ぎ、少し走ると、神子畑の鉱山跡にたどり着きます。今日の目的地はここのムーセ邸のサルスベリだったのですけれど、丁度修復工事の最中で鉱山事務所棟は囲いの中で見ることができませんでした。いや、そんなものよりも、鉱山跡の異様さに圧倒されました。錆色の大バラックは割れた窓や錆びたトロッコ線路とも相まって、迫力です。


笠杉トンネル

輪行写真
神子畑を過ぎると、ゆるやかだった道は登りの峠道となり、きびしくなります。折しも、雲に隠れていた太陽が顔を出し、きびしく照りつけます。夏の山の稜線を見上げながら、黙々と登って行きます。そんなに距離はなかったはずですけれど、全身に汗をびっしょりかいてゆっくりと登ります。道が右に左に急カーブするたび、先程まで走っていた道路がガードレールの下に見下ろせるようになります。水分を補給しながら登って、ふと目の前にトンネルが現れます。笠杉トンネル、峠です。
斜面に座り込んで、昼飯に黒豆パンと黒豆大福を食べます。ポカリスエットは飲みづらいです。やっぱり水が一番です。食べ終わり、後ろ首にも水を少し振りかけます。油断すると熱中症になりかねません。
超小型赤色警告灯を装着して、トンネルに入ります。一気に抜けます。
ここから下り。ライトを消灯し、シャツの腹にタオルを入れておきます。昼飯休憩で汗は既に冷たい凶器に変わっています。サングラスを装着して出発です。
下り!下り!風になります。
一気に下りて、田んぼのあるところまで。
分水嶺を越えたため、川の流れは逆から順に変わります。
右も左も前も、緑の山肌です。強い夏の日ざしにかすみます。


家原遺跡

輪行写真
他の道との合流点に、「家原(えばら)遺跡」の案内があります。まほろばの湯もあるようです。ハンドルを切って遺跡まで上ります。縄文・弥生・中世の住居が再現されていました。こんなところに集落があったんだ。清流が三本合流する場所だからでしょうか。
住居のそばに落とし穴があり、猪などを捕ったと書いてあります。本当かなあ、ずいぶん間抜けな猪のような。
まだ日は高いので、まほろばの湯には入らずに、水分補給しただけで、先を急ぎます。川に沿って県道6号を下ります。


播磨一宮

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漕いで漕いで、国道29号線と合流です。道の駅播磨いちのみやで小休止、水分を補給します。座ったりはせずに、次の道の駅山崎を目指して走ることにします。右手には播州手延素麺揖保乃糸で有名な揖保川が流れています。ここからは揖保川に沿ってずっと走ることになります。山崎に近づくと、コンビニが現れ、道路も大分自動車であふれてきます。道の駅の間は10kmほどなので、真夏の自転車の休憩には丁度良いくらいでしょう。「よい温泉」の看板を通り過ぎ、そして山崎に到着です。


山崎

輪行写真
つ、疲れた。自動販売機でコーヒーを買い、木陰のベンチに倒れ込みます。身体がぼろぼろ。今日はどうも自分にはとばし過ぎのような気がします。自転車通勤でペースを保つ走り方をするようになったためかもしれません。ベンチに寝転がったまま道の駅を眺めると、入り口にシカとイノシシの絵が描いてあります。そうか、そういえばこの辺は普通に出ると聞いたことがあります。


揖保川

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あまり寝ていてもしかたないので、水分補給して出発することにします。中国道の山崎ICまでは車にあふれていた道も、県道26号山崎新宮線に入ると、揖保川沿いの爽やかな風の通る道になります。
風は向かい風です。そういえば、今日は峠を越えてからずっと向かい風です。この向かい風で身体がきついんだな。
割りと自動車が切れ目なく追い抜いて行ったりします。路肩も狭く、あまりペースを落とさないようにがんばって漕ぎまくります。揖保川は水量を増してとうとうと流れて行きます。


播磨新宮

輪行写真
腿がしんどいな、と思ううちに、突然左内股が攣ります。ぐっ。路肩がほとんどない場所で後ろから切れ目なく自動車が来るので、停まるに停まれず右脚だけで漕いでギアを落とし、なんとか走ろうとします。しかし左足を上げるたびに攣るため、とうとう自転車を停めて降ります。立ったままストレッチをして、落ち着いてきたところで走り始めます。この後二階ほど川沿いの路肩の狭い場所で左内股が攣ってしまいました。
姫新線の播磨新宮の駅が近いはずなので、そこから輪行することに決めます。姫新線は一時間に一本、毎時17分に新宮を出るはずです。小一時間あるので、道の駅しんぐうへ行き、ふれあいの湯に入ることにします。風呂に入ってマッサージしないと辛すぎです。
へろへろと道の駅を目指します。だいぶ時間がかかってしまいました。道の駅の奥に町の施設があり、300円で風呂に入れます。
町外大人一枚買って、二階の浴室に直行します。汗を流し、風呂に。ぶくぶくぶく・・・。
17時17分に間に合うように出ようという考えは消し飛び、ぼろぼろに疲れ切った身体をお湯にひたします。
頭も洗ってすっきりしましたけれど、泥々に疲れ切った身体は更衣室の椅子から立ち上がれなくなってしまいました。こ、こんなに疲れていたのか。
下着を替えたので大分すっきりはしましたけれど、疲労でふらふらです。
とにかく水分を採ろうと、道の駅に戻って水分補給します。腹はたっぷんたっぷんで入らないけれど、陽に焼けた腕は乾いたままです。ちょっとマズいな。レストラン店頭のメニューを見ると肉料理ばかりです。く、食えないよ肉なんて。にゅうめんにしようか。・・・にゅうめんも、今は入らない。戻してしまいそう。もったいない。
水分補給だけで、道の駅を後にして、姫新線播磨新宮駅前に行くことにします。蕎麦屋くらいあるんじゃないかな。そばならなんとか喉を通るかも。
駅前には、見事に何もありませんでした。一回りうろうろした揚げ句、近所のACOOPでペットボトルの水を調達します。ジュースやスポーツドリンクは飲めそうもないので、水だけが頼りです。


姫新線

輪行写真
まだ30分ほどあるけれど、新宮駅に行くことにします。BD-1を折り畳みます。駅のベンチに座って両股をふくらはぎからポンポン叩いてマッサージします。今日はキツかったな。姫新線は去年乗った時も自転車の置き場に困った記憶があります。姫路に近い駅では結構乗客も多かったと思います。
姫路行が入ってきました。ドア横の乗車券発券機横の椅子に座り、発券機に接するようにBD-1を置きます。地元の女子高生が乗り込んできて、その周りに座り込んでアイスを食べ、ケータイをいじりだします。うーん姫新線だなあ。
姫路に着くと、すぐに新快速が入ってきます。ホームを移動しようと自転車をかついで階段を下りていくと、右腿が攣りそうになります。うわ輪行でこんな状態になったの初めてだよ。
自転車置き場を確保してから椅子に座ります。腕が日焼けで真っ赤。ようやく胃袋が正常化して、空腹感が出てきました。
姫路の駅そばの面は黄色いラーメンの麺なので、駅そばというわけにもいきません。ファンが多いようですけれど、ぼくは日本そばの麺にカツオダシで真っ黒な醤油が好みの元東京人です。
とりあえずSL-C760で輪行記を綴ります。このまま帰って、甲子園で何か食べることにします。


今日のルート

ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk30810.trk trk30810.zip 15,881bytes)をカシミール3Dで表示し、注記したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
距離は71.0km、移動平均速度は18.8km/h、移動時間3h45m、停止時間1h50m、最高速度54.7km/h、全体平均速度12.7km/h、総上昇量556mでした。
輪行写真


文市の小箱茶室ケーキ小箱LX紅茶読書[自転車]-[輪行63]/ 好み他伝言板リンク

文市(あやち)=青野宣昭