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静内、平取、室蘭

輪行写真


初めての飛行機輪行

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09/03/05 6:50:52 目覚ましで起きます。BD-1を担いで部屋を出ます。武庫川駅で折り畳んで輪行、梅田に出ます。梅田から阪急宝塚線に乗換、蛍池からモノレールで伊丹空港です。今日は初めての飛行機輪行です。
阪神電車の中で電話着信、まむしゅうさんからです。「電車の中なので・・・」とろくに話ができませんでした。静内で岡田史子の遺作原画展があることをまむしゅうさんに教えてもらい、今日は静内に行くことにしています。まむしゅうさんは平取町特産のトマトの収穫で大変な時期のはずですけれど、夕方静内まで駆けつけてくれるようです。


ANA同意書

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09/03/05 7:45:15 大阪空港、何が何やら段取りが分かりません。ANAなので左側の南ターミナルへ進みます。搭乗手続の機械にクレジットカードをさし込み、チケットレスを選んで航空券を受け取ります。自転車を隣の手荷物預かりに渡します。輪行袋の中身が綺麗に見える機械の画面に思わず見入ってしまいます。うーん、BD-1かっこいいじゃない。細かく中をチェックされてから、カウンターまで運びます。ボンベや液体入ペットボトルなどをチェックしていたようです。カウンターで飛行機輪行では必要になる壊れても責任を問わず、壊れたことが原因で第三者や航空会社に損害を与えたら賠償する旨の同意書にサインします。
同意書
私は下記の貴社航空便による私の手荷物・ペットの運送に当たり、当該運送中に発生した下記損
害については貴社の故意または重過失に起因するものであることを証明した場合を除き、貴社に
対して一切の責任を問わないことに同意いたします。
1.委託手荷物(易損品、不完全梱包品)の脱落、毀損
2.ペットの死傷
私は上記損害に起因して貴社または第三者が蒙った一切の損害につき、賠償いたします。
お名前:
ご署名:
「このままコンベアに流していいですか」と聞かれ了承します。BikeFridayのNew World TurlistやPocket Rocketのようにハードスーツケースに梱包しているわけではないので多少のダメージは仕方ないと思います。BD-1の場合はディレーラーやエンドに気を使わなくていい分気楽です。飛行機で移動すると、BikeFridayいいなあ、などと考えるようになってしまいます。
荷物を預けると一気に身軽になります。なんだ飛行機は楽でいいなあ!などと思いながらターミナルビルを北側までぐるり回ってみます。朝食をとろうと思っていたのですけれど、高い!どのメニューも一律500円は加算されているとしか思えません。伊丹は町中ですから、高価になる必然性がありません。阪急第一ホテルの上前か、いや空港が所場代を取っているのでしょう。アンデルセンで157円の焼き立てジェノバチーズブレッドを買い、椅子も見あたらないので搭乗口へ進みます。クリートのついた靴なのにひっかかりませんでした。飛行機のゲートは今まで100%ピンポンが鳴って身体検査を受けてきたので、拍子抜けします。搭乗口への廊下のベンチが空いています。ジュースを買い、飛行機を眺めながら焼き立てパンをパリパリかじって朝食にします。サンドイッチ1500円とか、トーストモーニング890円とか、ひどいよなあ、あ、焼き立てパン美味しい。携帯の電源を切り、11番搭乗口へ行きます。出発時刻の30分前です。



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09/03/05 9:18:51 シートベルト着用ランプが消えました。LXを取り出してぷちぷち。離陸時はLXを使えないため、飛行機の離陸に意識が向きます。伊丹空港の滑走路の端で向きを整えるうちにジェットエンジンが推力を上げ出し、暴力的なスピードで走り始めます。離陸時は心地よい緊張感を覚えます。機内販売の雑誌も置いて、窓から外を眺めてしまいます。座席もネット指定で、2階席の前から二番目で足下の広い席を選んでいます。
飲み物が配られます。ミックスジュースを頼みます。LXの設定をしているうちに飛行機は雲の上を北海道へと進みます。
09/03/05 10:39:56 無事着陸。

易損品手受け渡し

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09/03/05 10:56:52 荷物が流れ出してから、ドアが開いて女性が自転車を重そうにぶらさげてきました。お礼を言って受け取ります。予定到着時刻から10分で出口を抜けられました。案内の人に聞くとJRは地下とのこと、階段を下りて60m強歩くとJRでした。快速エアポート111号のUシート指定席300円を確保して一安心します。よし、これに間に合えば大丈夫だ。予定通り札幌乗換で高速ペガサス号だ。


快速エアポート

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駅弁を買って指定席の荷物置き場に自転車を置き、座ります。順調だな。周りの人はガイドブックなどを見ています。そういえば初めての北海道観光旅行なのにガイドブックを全く買っていません。ガイドブックに書いてあるメジャー所は今回なしです。まずは岡田史子、そして曽根富美子と考えています。


高速ペガサス号

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09/03/05 11:58:00 札幌バスターミナルで道南バスの窓口をやっと探し当てます。10番乗り場まで行くとありました。窓口で静内まで乗車券を買い、運転手に「荷物トランクいいですかあ?」と聞くと「中でお願いできますかあ」との返答、持ち込みます。四苦八苦して席に置いて横に座ります。バス輪行はつらいよ。浦河行高速ペガサス号、正午出発です。静内まで2時間半のバスの旅です。右脇の下にペダルが当たっていますが、一眠りすることにします。JRのUシートでゆったり駅弁を済ませておいて正解だったようです。
09/03/05 12:37:38 バスの中、落書き伝言板にたーぼうさんの書き込みが。第二段で琵琶湖を走りましょうとのこと、Yoshiさんの書き込みがあったのであわててバスの中から携帯で書き込みます。たしか毎年体育の日ハッピーマンデーは神戸合宿オフでワイン城です。一度書き込んでからリモートでワイン城の方の予定を見に行くと、10/9-10でした。失敗失敗、あわてすぎました。携帯だとどうしても文字入力速度が制限されます。走行中の高速バスの中で一人ジタバタしています。


岡田史子遺作原画展

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09/03/05 14:41:38 静内町公民館到着です。
公民館の入口入ったところに看板が出ていてすぐ分かりました。入口すぐ左の集会室という広い部屋で「微熱を病む少女」岡田史子(高田富美子)遺作原画展を開催しています。受付で記帳すると、「兵庫県から来られたのですか?」と驚かれます。まさかこのためにと聞かれうなずきます。そうです、まさにこのために、家族でも友人でもない、一ファンが兵庫県西宮市から飛んできたのです。記帳された住所を見るとたしかに皆地元の方のようです。岡田史子の原画展だからファンが何人も押し掛けているかと思いましたけれど、さすがに遠いためか、内地からわざわざそのためだけに来たのは珍しいようです。
COMのいわばデビュー作にあたる「太陽と骸骨のような少年」の原画が展示されています。岡田史子が17歳、なんと高校2年生のときの作品です。1967年です。1968年にはぼくの好きな「サンルームのひるさがり」や「春のふしぎ」、1969年には「赤い蔓草」「ピグマリオン」そしてなんといっても「死んでしまった手首」、などなど。1970年には「墓地へゆく道」「トッコ・さみしい心」など。たった4年間で主にCOM誌上に次々と作品を発表して駆け抜けてしまいます。1978年に少コミ増刊に「ダンスパーティー」で執筆再開。
その「ダンスパーティー」の原画が展示されています。読んで戦慄しました。今まであまり得意ではなかった作品なのですけれど、この主人公の感情描写の鮮烈さ、いや容赦のない正確さで照らす理知の光。けれど照らされる立派でない人間が、まさに作者自身の感情の投影であるがために、どうしようもない現実感と迫力があります。自分の醜さ愚かさや、幼さや純粋さや感受性の強さを照射する岡田史子の作品そのものです。
「アンソニーおばちゃんの砂金ちゃん」の原画があります。そして「ピグマリオン」の原画。ご遺族(妹さん)に遺された原画だそうで、妹さんに挨拶する機会を得ました。妹さんは写真の岡田史子に似ていて、ふと胸が詰まる思いがしました。やっぱり亡くなられたんだ。


赤い蔓草

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「ピグマリオン」の原画の手前に、静内高等学校文芸部の文集「あけぼの 25」が展示されています。高田富美子の作品のうちの一つはなんと「赤い蔓草」です。黄色い煙が出てくる詩です。すごいすごい、こんなものが見られるなんて。



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「ピグマリオン」の原画は余白の書き込みがおもしろ過ぎです。ピグマリオンの主人公アランが見た「海のそば断崖の上をおおう枯れた森、あそこに空気のないのはなぜですか」その風景は単に幻想的なものと思っていましたけれど、北海道日高の風景の中で、決して非現実的とは思えなくなりました。あの「墓地へゆく道」の景色も、なにかとても現実味を帯びてきます。
まむしゅうさんと奥さんが来られたので、挨拶します。奥さんはこの頃のCOMを全部持っていたというツワモノです。あれだけマンガに詳しい人、限りなく読んでいる人はなかなかいるものではありません。「語る会」が始まるまでの会場整理の間、ロビーでまむしゅうさんたちとお話します。東京から移住して5年、トマト作りは収穫の時期で大変そうに見えます。二人とも健康的になって輝いています。でも趣味性格はユニークなままです。


岡田史子(高田富美子)語る会

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「語る会」が始まりました。なんと鈴木翁二先生の講演からです。同時代だけれど、ガロとCOM、どこかすれ違っている印象の二人です。岡田史子という斜に構えた少女の作り手としての気持ち、根本的な矛盾に対して取り組み、死の側に立っての作品。そして私はこんなことを考えているということを描かずにいられない、どうしようもなく強いせっぱつまった気持ち。表現が全然違うけれど、表現者としての気持ちを話してみたかったとのお話。鈴木翁二先生は浦河町のようです。
パネルディスカッションでは同窓生や妹さんのお話を聞けました。高田さんは存在感があってあまりしゃべらず、それがどうしたのという顔をしているタイプだそうです。妹さんによると体育などはサボっているようだとか。岡田繁幸氏や妹さんは体育会系で、そんな作品を描いているとは知らなかったそうです。富美子姉はたぶん、兄や姉の「秘密の三畳間」で描いていたらしく末っ子にはわからなかったとも。母が文学趣味があり、高田富美子の良き理解者だったようです。12歳でその母をなくしたことは自分史のエッセイでもはっきり触れられていないほどに衝撃だったのでしょう。
中泉盛行氏も岡田繁幸氏も岡田史子作品は難しい、分からないと繰り返します。これがぼくにはショックでした。だれがどうみても明快で分かりやすい話ばかりだと思っていましたし、観念的というよりむしろ感受性豊かな生身の感情を持つ自分のある面を理知的に作品の中で提示できる表現者だと思っていたので、何が難しいのか良く分からずにいました。でもそんな風に見られているということは分かりました。作品を読んでわが身のようにつまされるというのは幸せなことなのだと思いました。いや、精神病の患者や自殺してしまう登場人物にひどく感情移入するのが幸せなのかどうか、問題があるかもしれませんけれど。
たぶん、岡田史子の作品を読んで、登場する主人公に自分の気持ちを投影して感情移入するかどうかというところなのでしょう。そういえばぼくは岡田史子作品は単純に感情移入できてしまうことが多いため、冷静に客観的な分析をしたことがありませんでした。


小鉄

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終了後、まむしゅうさんたちと食事します。まだ子犬の巨大な幼いワンちゃんがかわいいです。毎朝早い農家です。4時起きで昼飯の間もなくずっと収穫したりしているので、遅くならないようにしないといけないと思いつつ、つい話が面白く聞いてしまいました。


静内ウエリントンホテル

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09/03/05 19:48:07 静内ウエリントンホテルにチェックイン。いつも安宿なのでちょっとぼくには立派すぎるホテルです。1階に降りてチョコシフォンケーキとココアで一服します。LXを取り出してプチプチ。


真歌公園

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09/04/05 5:42:46 真歌公園シャクシャイン像の前まで登りました。シャクシャインのチャシがあった所です。シベチャリチャシです。シャクシャインの乱の拠点として知られます。城址というと砦のイメージですが、儀式の場でもあるそうです。



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朝飯前の軽い運動のつもりが、静内の町中から坂を登っています。



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北海道の平野部は平地のイメージが強かったのですけれど、坂がきついです。



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真歌公園からさらに上流側へ走ると、丘の上は左右が牧場、牧場、牧場で、緑と空と馬しか見えません。うわあ。ついつい走ってしまいましたけれど、この農免道路は牧場で行き止まりのようです。Uターンして戻ると、牧場の続く緑の草原の向こう、数本の木の向こうに銀色の海が姿を見せます。



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たまらない風景です。そうだ北海道に来ているんだと実感します。


シベチャリの橋

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戻って川沿いに少し走るとシベチャリの橋があります。歩行者と自転車のための橋です。この橋から見上げるシベチャリチャシの丘はなかなか圧巻です。



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上流に目を向けると、ギザギザの日高山脈が見えています。静内に自転車で来たらこの橋は外せないでしょう。橋を渡って二十間道路を目指します。もう6時半を回っています。遠いです。北海道の距離感は違うような気がしてきます。


二十間道路

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ようやく二十間道路桜並木の入口まで走りました。5月には桜が満開になるそうです。時間がないのでとって返します。ホテルまで高速巡航して、朝食開始時間7時ジャストになんとか帰着しました。朝からすでに疲れています。この調子では、平取なんか走れるんだろうか。


日高線

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09/04/05 7:31:23 静内駅で青春18きっぷに日付印を入れてもらい、日高線苫小牧行に乗車します。
日高線は海のそば、本当にすぐそばを走ります。太平洋の激しい波がうちつけ、しぶきが列車にかかります。これはすごい。崖が海にせまる場所では高いしぶきがあがっています。


富川

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富川駅まで輪行し、下車します。無人駅で駅前に何もないです。自転車を組み立て、出発です。駅前を左に行き国道に突き当たり、すぐ先を左折して沙流川沿いに上流を目指します。しばらくは牧場などが左右にあります。フラットな道なので、スピードを上げて時速27.5kmで走ります。ずーっとフラットですけれど、徐々にスピードが落ちてきます。牧場がだんだんなくなり、牛や畑の中を走り、沙流川にからみながら走っていくと、平取の町に入ります。町中を抜けて行くと義経神社の標識があるので、急な坂を上まで登ってみることにします。


義経神社

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09/04/05 9:13:57 平取の義経神社到着です。義経は衣川に自決せず、陸奥を潜行、北津軽三厩を経て北海道吉岡に渡ったとの伝説があるそうです。国道に戻り、二風谷ダムの前を過ぎます。二風谷アイヌ文化博物館や資料館に入ろうかと迷いますけれど、先を急ぐことにします。


二風谷

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二風谷湖を過ぎた上流の橋で、沙流川を眺めながらしばし休憩をとることにします。



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09/04/05 9:55:01 二風谷湖を過ぎました。左右にあった民家もなくなり、沙流川に沿って緑の中を走ります。
沙流川の景色も広々としてきています。



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ここから先はゆるやかながらアップダウンが続きます。けっこうしんどい、スピードが落ちます。でも、緑!民家も見えなくなり、空と川と山、それだけです。空気が気持ちよいです。最高かも。どこまでも走っていくと、そこそこの坂道です。斜度が問題ではなく、距離が長い。どこまでもどこまでも。振内への坂でへばって、ボトルの水が底をつきました。自動販売機で水を買ってボトルに入れていると、まむしゅうさんが車で来てくれました。ここから5kmほど先だそうです。先に行ってもらい、自転車でおいかけることになりました。


ビニールハウス

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工事している道を過ぎた先のバス停で待っていてくれました。そこから右前方に見えているビニールハウスがまむしゅうさんちのトマト畑だそうです。


トマト

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ビニールハウスまで行くと、奥さんと牧羊犬の大きな子犬がいます。ハウスの中を見せて頂きました。



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トマトが鈴なりです。一株に20個くらいなっていて、次から次へ赤くなっていくのだそうです。夏の収穫の時期は、極端な場合4時から19までひたすら収穫しているような状態だそうです。選果場の締切時間は決まっています。お忙しいところに無理矢理お邪魔してしまいました。ビニールハウスの中はずらりトマトが並んでいます。これを12棟二人で収穫しているわけです。ただなるわけではなく、枝の剪定なども必要で、冷えて割れたり水が少なくて尻腐れしたり角張って空洞ができると商品価値がなくなるなど、簡単ではなそそうです。冬になったら暇になるのかと思ったのですけれど、雪かきをしないとビニールハウスがつぶれてしまうし、土をおこして牧草など植えて土を起こして等々、準備も色々あるようです。ハウスの場合は雨の日もやることがいくらでもあるので、「晴耕雨読」とはいかないのだそうです。う~んそうなんだ~。
ビニールハウスの前を鹿が走っているのは普通の光景だそうです。日高山脈がその向こうに眺められます。すばらしい景色です。


仁世宇

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三人で昼食に行き、やまめを食べさせてもらうことになりました。この魚料理が感動のおいしさで、あっと言う間にぺろりと平らげてしまいました。塩焼きだけでなく、唐揚げや刺身で存分に楽しめ、どれも美味しいです。とても満足しました。
岩知志の隣の仁世宇という場所なのですけれど、仁世宇を車で案内して頂きました。沙流川支流の仁世宇川に沿ってさかのぼると、もう山の中です。細い砂利道のアップダウンの激しい道を進みます。この先に民家があるなんてにわかに信じられません。でも確かに電線が続いています。去年の台風ではだいぶ被害があったそうです。標識が立っていて「熊出没中 ご注意下さい」とあります。熊がいるだろうから注意というのではなく、実際に出ている模様です。この先に2件だけ民家があるそうです。しばらく走ると開けて、酪農の農家がありました。
仁世宇の後、日高町まで行って、樹海日高道の駅でラフランスソフトクリームをなめます。これがなかなか舌の記憶に残る味で、おいしいです。奥さんおすすめの干貝柱を頂きました。やめられないとまらない。
道の駅に貼ってあったポスターによると、ツールド北海道は10日後に開催され、ここもコースになるそうです。



輪行写真
ハウスに一度戻り、牧羊犬の大きい子犬とジャレた後、さらにまむしゅうさんが駅まで送ってくれることになりました。


日高本線-室蘭本線

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09/04/05 16:39:58 富川駅までまむしゅうさんに送っていただきました。
だいぶ肌寒くなってきました。半袖では朝晩寒いです。これでも残暑だそうです。今の時期の関西では考えられない涼しさです。
富川駅のベンチでLXを取り出して、ぷちぷち綴ります。



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ここから日高線で苫小牧、乗り換えて東室蘭、室蘭と輪行で移動します。宿を室蘭に予約しています。


室蘭

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09/05/05 7:47:18 ホテルオーシャンをチェックアウト、室蘭駅前から地球岬(ポロ・チケウ)へと登り始めます。



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激坂。それもかなり。短いけれど歯ごたえたっぷりです。


地球岬

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09/05/05 8:18:26 地球岬到着です。「ポロ・チケップ」(親である断崖)がポロ・チケウエ→ポロ・チケウと転訛し、「地球岬」という当て字が使われるようになったそうです。



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曽根富美子の「親なるもの 断崖」を読んでから、室蘭には一度来て、ポロ・チケウの断崖を見てみたいと思っていました。昨夜室蘭駅に着いてから、幕西坂は行ってみました。かつて幕西遊郭があった場所です。「親なるもの・断崖」第一部で、クライマックスは幕西ナンバーワンの娼妓夕湖となった主人公のお梅が、特高や右翼に追われ、雪の中を断崖へと足抜きする場面です。同郷の遊女道子も連れて故郷へ帰ろうと、恋人との落ち合わせ場所ポロ・チケウへ逃げます。いや、冒頭の「死にたくなったら断崖に来い」との言葉通りでもあります。恋人は特高に捕まってしまいます。病に侵された道子は雪に血を吐いて倒れます。吹雪の中、「これが断崖(チケウ)の本来の姿なのか!」とお梅が叫ぶ風景の実際の場所を見たくなったのです。



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地球岬はすばらしい360度見晴らしの展望台があります。これはこれで来る価値がありますけれど、ぼくが見たかった断崖もまた見られます。地球岬から少し走った先の金屏風で、ポン・チケウの方も見られます。


ポン・チケウ

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地球岬でGIANTで来ている兄ちゃんに会いました。金屏風で写真を撮っていると凄い勢いで先へ走っていきました。この先にはトッカリショの奇勝があり、そちらの景色も面白いです。アザラシは見つけられませんでした。


トッカリショ

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道はさらに先に続きます。地球岬のこの道はアップダウンを存分に楽しめ、細い道は曲がりくねって続いていき、自転車で走るのに最適な道です。



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ワインディングをどこまでも楽しみながら走っていき、東室蘭まで下りました。東室蘭駅で次の苫小牧行の時間になるまでさんざんうろうろしてから改札を入り、輪行します。白老までです。


ポロトコタン

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09/05/05 12:20:51 ポロトコタン(アイヌ民族博物館)を見学しました。白老駅から自転車ならすぐでした。歌詞しか知らないピリカピリカのメロディーをようやく聴けました。


札幌

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09/05/05 16:29:44 札幌まで輪行しました。だるま軒でしょうゆラーメンをすすり、すすきのでカフェに入ります。レアチーズケーキとストロングブレンドで一服します。今晩一泊して、明日の飛行機で帰ります。


空港

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帰りは迫る台風の中、飛行機輪行です。



輪行写真
ANAの自転車輪行手続きは行きと同様でした。



輪行写真
丁寧に運んできてくれました。


今日のルート

ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk50905.trk trk50905.zip 18,646bytes)をカシミール3Dで表示し、注記したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
距離は88.9km、移動時間5h1m、停止時間2h13m、移動平均速度は17.7km/h、全体平均速度12.3km/h、最高速度44.7km/h、総上昇量856mでした。
輪行写真

輪行写真

輪行写真


文市の小箱茶室ケーキ小箱LX紅茶読書[自転車]-[輪行131]/ 好み他伝言板リンク

文市(あやち)=青野宣昭